一昨日ラヴィヤニヴァーブ環礁11日間ハシゴ釣行から帰国しました。兎に角数年に一度有るか無いかの継続的異常気象が3週間続いて、我々がモルディブ入りした5月4日の前の茂木さんツアーのGW前半からずっと強い風と雨がずっと続いています。通常、モルディブの雨季は局所的且つ短時間のスコールで、この二本の梅雨かのような継続的な風と雨というのは、モルディブの長老の方々も初めての事でどう理解したらいいのか分からない…そんな異常気象です。今回後半のヴァーブ環礁釣行で合流したデンマークの新エージェントGetAway Toursのトーマスもグリーンランドやカリビアンでも同じ様な異常気象を経験していて、確実にグローバル・ウォーミングによる海水温上昇と1㌢程度の海面上昇はかつて無い天候現象を起こしていて、モルディブも其の被害に合っています。帰国までの数日は一旦良くなりかけた天候がぶり返して荒れまくって、4名が行方不明になってしまっています。

とは言え、釣りに行った以上、何とかゲームを組み立てる必要があります。スピードボートの機動性とキャプテンの経験・知識の応用を駆使して何とかそれなりの結果を出して来る事が出来ました。同じ時期に日本のエージェント フリーライドアングラーズの柏木さんもヴァーブ環礁にドーニ(ボレロ号)にて行っていましたが、全行程全員で3匹?程度だったとのこと。風速20メーターを超える状況では身動き取れず、帰路もマーレまで移動できない為、他の送迎用スピードボートで返されたとのことでした。

さて、そんな最悪な状況で最初の週はラヴィヤニ環礁に不動産関連の友人で釣りはド素人の友人を連れてリゾート開発の視察を兼ねて行って来ました。最初の計画では7日のラヴィヤニ釣行ですので、ラヴィヤニ環礁は勿論、北のヌーヌ環礁、西のバー環礁もカバーするつもりでしたが、風速20メーターを超える状況ですと(雨だけならいいんですけどね)、まず風の影響が最低限の風の裏側を中心に回る組み立てをせざる得ず、中日1日のAMだけパッと風が止んだところ以外は最低でも風速10メーター程度で、結局ラヴィヤニ環礁の半分しか廻ることが出来ませんでした。 

しかし、風に隠れながらの組み立てたコースとポイント攻めにしっかり魚は応えてくれて、私が普段モットーとしている『一人一日10匹超、その内GTを3~5匹以上』というのはほぼ毎日確保することが出来ました。一度、天候が良くなりかけた日には爆釣タイムがあり、キャプテンのモハメッドと一緒に50匹以上上げました。翌日も35前後は出しました。最終日は移動のために早上がりの半日釣行ですが、前述の不動産視察に来た友人が初めてのGTどころか、初めてのルアーフィッシングを挑戦、朝イチから30分内に2匹のGTを釣り上げて、その後は全長130㌢位あるバラクーダも釣り上げました。

ただ今回の残念だったのは、サイズが振るわなかったことでした。最大30㌔(実測)で、20㌔以上も10匹居ませんでした。

この釣行で改めて学んだのが、兎に角釣りは『投げないと釣れない』ということです。 スピードボートでの釣りは移動が速いために投げる時間には事欠きません。今回、風が強い事から、ポッパーよりペンシル中心の釣りの展開をしましたが、ペンシルの方がペースは早くなり、1-1.5分毎のペースで兎に角投げ続ける必要があります。炎天下の中で。野球の投手は最近大リーグなどでは一日100球などと言っていますが、イニングの裏表なく8-10時間くらい兎に角魚が掛かってファイとしている以外は投げ続けます。ランチブレークは取りますが、数日はそれさえも惜しくて船に持ち込んだグラノラバーを水でかきこんで釣りを続けました。そんなことをしていると3-400投ぐらいに成るかと思います。ポッパーだと、少しペースは遅いと思いますが、ポッピング自体にも結構な力が必要で、多分もっと負荷は大きくなると思います。ただ、ポッパーで釣った際の達成感はピカイチですけどね。それで、なおかつ7日前後毎日連続で朝から晩まで12時間近く続けるので、真夏の甲子園で朝から晩まで打撃ないまま一週間投げ続けるようなものなので、相当なものです。体つきも全然変わってきてしまいます(私の場合は背筋と胸筋がパンプアップされたおかげで胸囲が90→118㌢になってスーツは全部作り直しに成りました)。ただ、日焼けと熱中症には気をつけながら、自身の限界を図りながら必要に応じて休みを入れながら行う必要があります。回数を重ねる毎に少しづつ体が慣れてきて強くなると思います。

釣りの状況が良い潮の時合とかは確かにあります。モルディブだと干潮から満潮に掛けての環礁内に外海からリーフチャネルを通して潮が上がってきている時(In-Current)が一番良いとされています。お客様の中には、体力的な問題もあり、その時合を中心に攻める方もいらっしゃいますが、今回爆釣したのは必ずしもその時合ではなく、満潮の潮止まりの時も有りましたし、満潮から干潮にかけての引き潮のインナーリーフのサンゴ礁ポイントでも爆釣タイムは有りました。キャプテンはこの10年近くほぼ毎日海に出て様々な状況を見て経験しているので、それを駆使してトライアルエラーを繰り返して、『今』出るポイントを探していきます。なので、兎に角投げ続ける体力を日々のトレーニングとエクササイズでつける事が必要です。私の場合今回は体力より先に投げる右腕が最初に音を上げ初めて、11日釣行の最後の2日はかなりこれが辛い展開でした。

それに耐えられるタックルチョイスも必要です。 最近は8フィート2インチの長竿から7フィート9インチを混ぜるようにして、リールも以前はステラ18000でしたが、最近は8000-10000を中心にしています、これでだいぶ体の負荷は違ってきます。ただ、ファイトでのステラ18000は心強いの一言です。新ステラ14000は今回持ち込みましたが、初期不良で2時間持ちませんでしたので十分にテスト出来ませんでした。 ルアーもあまり重いものばかり投げ続けるのは大変で、活性が出てきた時に大型狙いで180-200㌘を使うようなメリハリが必要ではないでしょうか?

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